過ごし方は無限大!横浜で最も有名な「山下公園」

(タウンビジョン記者撮影)

横浜市内でひときわ知名度が高い、山下公園。海辺の景色とみなとみらいのビル群を一度に眺めることができ、都会ならではの風景が広がります。

山下公園での過ごし方というと、散歩したり、ベンチに座って景色を楽しんだりすることがまず思い浮かびますが、それだけではありません。公園内には記念碑や草花もたくさんあるんです。今回は、そんな山下公園の様子をたっぷりご紹介します!

横浜を代表する海辺の公園

(タウンビジョン記者撮影)

みなとみらい線元町・中華街駅から徒歩約3分、JR京浜東北線関内駅から徒歩約20分のところにある山下公園は、1930年(昭和5年)3月に開園した公園です。関東大震災の復興事業として着工され、がれきを埋め立てて作られた歴史をもちます。

第二次世界大戦後は米軍に接収されたものの、少しずつ解除され、終戦から14年が経った1959年にようやく接収が終わりました。山下公園は、そんな悲しい歴史の影響を受けた一面もあるのです。

海の目の前にあり、今では横浜ベイブリッジも一望できるほど眺めのいい山下公園は、90年以上にわたって、横浜を訪れる人たちの憩いの場となっています。さまざまな歌の歌詞にも登場するなど、横浜市民でなくても知っている人が多い有名な公園です。

入園料は無料。隣接する駐車場があるので、車で行くこともできます。

過ごし方は十人十色。さまざまな楽しみ方ができる

(タウンビジョン記者撮影)

山下公園を歩いてみると、ベンチに座って食事をしている人、芝生の上で横になる人、日光を浴びながら体を動かしている人、船と一緒に写真を撮っている人、元気に走り回る子どもたち……それぞれの人がそれぞれの楽しみ方をしています。ベンチにゆっくり座ってそんな風景を見ているだけでも、和やかな気持ちになりそうです。

海沿いに広がる公園は、端から端まで歩くと700メートル以上あるので、散歩だけでなくジョギングにも利用できます。晴れた日に海辺をジョギングするのは、気分爽快になりますね!

山下公園の目の前に海に浮かぶ大きな船は、「日本郵船氷川丸」です。1930年、シアトルとの航海用に造られた貨客船(旅客と貨物を同時に運ぶ船)で、今は国の重要指定文化財になっています。戦前に造られた貨客船で今も残っているのは、この氷川丸だけだそうです。料金(一般300円、65歳以上200円、小中高生100円)を払うと見学可能で、土曜・日曜・祝日にはオープンデッキも開放され、海を一望することができます。

昼間はとても見晴らしがよく、さわやかな雰囲気が漂う山下公園も、日が暮れて夜になるとその雰囲気はがらりと変わります。ライトアップされた横浜ベイブリッジやみなとみらいのビル、そして船が一斉にライトアップされ、とてもロマンチックです。そのため、夜はデートスポットとして利用する人も多いようです。

記念碑やモニュメントもたくさん

(タウンビジョン記者撮影)

山下公園は、海の眺望がいいだけでなく、たくさんの記念碑や歌碑、モニュメントも見どころのひとつです。1つひとつの由来を見ながら散策するのも楽しそうです。

有名な記念碑は、写真にある「水の守護神」。水がめを持った女性の石碑と噴水は、横浜市と姉妹都市であるアメリカ西海岸のサンディエゴ市から贈られたものです。噴水の周りには花壇があり、季節ごとに違う様子が見られます。

その他にも、童謡で有名な「赤い靴をはいてた女の子像」もあります。横浜の山下公園にこの像があるのは、童謡の2番に「横浜の 埠頭(はとば)から 汽船(ふね)に乗って 異人さんに つれられて 行っちゃった」との歌詞があるからだそうです。切ないストーリーですが、こんなエピソードも知ったうえで見てみると、また違った思いが湧きあがってきますね。

公園の西端にあるのが「インド水塔」です。関東大震災で被災した在日インド人を支援した横浜市への感謝の気持ちとして、在日インド人協会が贈ったものだそうです。この水塔は建てられてから80年以上が経っており、老朽化のため今は修復中とのこと。きれいな水塔を見られるのが、今から楽しみですね。

こうした記念碑やモニュメントなどの歴史を探ると、国際都市・横浜ならではの公園であることを感じます。

海をバックに鮮やかなバラが咲く「未来のバラ園」

(出典:横浜市ホームページ)

山下公園には、大きなバラ園「未来のバラ園」もあります。横浜市ホームページの情報によると、このバラ園には約160種1,900株ものバラが咲き誇っており、季節によってさまざまな顔を見せてくれます。未来のバラ園を目当てに、山下公園へ遊びに行ってみるのもおすすめです。

バラが咲く季節は、大きく春と秋。散策にもちょうどいい季節ですね。カメラが趣味の人は、海を背景にした美しいバラの写真を撮るのもおすすめです。山下公園ならではの1枚が撮れると思います。

山下公園と聞くと、海辺に長く広がる散歩道やベンチを真っ先にイメージする人も多いと思いますが、見どころは他にも満載!一緒に行く人や時間帯、その時々の季節によっても楽しみ方を変えられる公園です。

【スポット情報】
山下公園
住所: 神奈川県横浜市中区山下町279

日本郵船氷川丸
住所: 神奈川県横浜市中区山下町 山下公園地先
電話: 045-641-4362
開館時間:10:00?17:00(入館16:30まで)
休館日: 月曜日(祝日の場合は開館、翌平日休館)
入館料:
日本郵船氷川丸: 一般300円、65歳以上200円、小中高生100円
日本郵船歴史博物館とのセット券: 一般500円、65歳以上300円、中高生300円 ※小学生は日本郵船歴史博物館の単館券をお買い求めください
(2022年10月現在、団体予約は受け付けていません)

この記事を書いた人

  ライター名  御代 貴子
プロフィール 横浜に何かと縁があるフリーライター。幼少期の夏休みは横浜の親戚の家で過ごし、大学生活も横浜で送る。現在も神奈川県在住。東北の港町で育ったせいか、海辺の街並みが好き。趣味は飲酒しながらの料理。